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英語とは?機械翻訳とデザインなどで気をつけたいNつのこと

2022年12月7日

「英語とは?」

身近すぎてこの設問自体が新鮮に感じるかもしれません。しかし改めて考えてみると、実はよく知られていないこともあります。この記事では英語の概要をピンポイント的にいくつかピックアップし、その後英語を機械翻訳で利用するときの注意点や、デザイン・外国語DTPをするときに気をつけたいことを紹介したいと思います。

英語の概要

まずめちゃくちゃ基本的なことから入ります。

英語の「英」はなに?

「英」はイギリスの漢字表記「英吉利」から来ています。イギリスと入力して変換すると、ちゃんと「英吉利」が出てきます。似た言葉として「仏語」=フランス語、「独語」=ドイツ語、「西語」=スペイン語がありますが、使われる場面がかなり限定的であるのに対し、英語だけはフル漢字表記が広く普及しています。これは英語の世界における地位と関係があるでしょう。

ほぼ国際共通語

「外国人は英語をしゃべる」という固定観念が持たれるこのように、英語は外国語の代表格になっています。またお互い相手の言葉がわからない人同士が会話する時、英語が使われることがほとんどです。このように、英語は国際共通語といってもいい地位を有するに至っています。インターネットでもっとも使われている言語ですし、社会、科学、エンタメなど多くの分野で情報発信源の言語でもあります。これはイギリスとアメリカが何百年も世界をリードしてきた結果と言えるでしょう。

英語圏とは

英語を母語として使う人が多数を占めているところや、国の公用語として英語が指定されているところは「英語圏」と呼ばれます。主にイギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリアなどはすぐに頭に浮かびますが、それ以外にも多くの国・地域が英語圏んい分類することができます。

下図で濃い青は「公用語が英語で、母語も英語である割合が最も高い地域」で、薄い青は「公用語が英語であるが、母語は英語以外である割合が最も高い地域」です。(Wikipediaより)

イギリス英語かアメリカ英語か

世界の英語は大きくイギリスの源流を引くイギリス英語とその変種と、アメリカの源流を引くアメリカ英語とその変種に分けることができます。しかし言語の変化に要する時間をスパーンとして考えた場合、英語が分化したのはかなり最近のことで、お互い疎通がとれないほど分化していません。イギリス英語とアメリカ英語は発音と綴り、そして一部用語が異なっていますが、1つの言語であることに変わりはありません。

では日本語を英語に翻訳する時、どちらの英語に翻訳したらいいでしょうか。実務上の観点から、特に指定がなければ、アメリカ英語に翻訳することが多いです。これも今の力関係を反映した結果であり、事実、弊社のイギリス出身の翻訳者も、アメリカ式綴り・用語での対応がデフォルトです。

英語を機械翻訳する時に気をつけたいこと

意味を把握したい、手軽なやり取りを海外の人ととりたいといったときに、機械翻訳を利用することがあります。これには日本語から英語への翻訳と、英語から日本語への翻訳が考えられますが、以下それぞれの気をつけるべき点について考えてみたいと思います。

英日翻訳の時

英日翻訳の場合は、次の2点について注意したいです。

  1. 訳文がおかしかったり、わかりづらかったりしたら、おかしいところに該当するであろう原文の単語の意味を辞書で確認する。
  2. 文章が長いとよい結果が得られないことがありますので、英文を意味の塊であろうところで行を切るなどして区切り、別々の文として翻訳するようにさせる。

日英翻訳の時

日英翻訳の場合は、機械翻訳ソフトが分析しやすいように、日本語の文を次の点を注意して修正したほうが、よい結果が得られると考えます。

  1. 「だれが、なにを、どうするのか」といった要素がしっかり入っているように修正する。
  2. 難しい言葉、専門用語などは、でTきるだけわかりやすい言葉に置き換える。
  3. 漢字変換を正しくする。

ただし、機械翻訳は正式な用途に使えないことに気をつけましょう。その理由については、こちらの記事をご覧ください。

デザイン・外国語DTPをする時に気をつけたいこと

新規に英語のデザインを起こす場合もありますが、どちらかといえば、日本語のデザインを先に作成して、それから多言語化を展開するパターンが多いのではないでしょうか。その場合、将来の多言語化を見越して、縦書きをなるべく使わないほうが、のちのちの多言語化がしやすくなります。

できるだけ横書きにする

またすでに縦書きの日本語が入ったデザインを英語に差し替える場合は、デザイン上許すのであれば(例えばガイドブックのタイトルなど)、縦書きの日本語を削除し、横書きの英語に差し替えるといいでしょう。その場合、もともとの日本語にシャドウなどのエフェクトがかかっている場合は、英語でもそれを再現したいですね。

スペースが許さない場合は(例えば複雑な表組みなど)、書籍で縦組みの日本語に英語が入るときと同じように、英語を「上から下へ」、つまり90度時計回りして配置するといいでしょう。弊社ではこのように対応することもあれば、横書きの英語が自然に入るように表組みの枠を調整することのほうが多いです。

長くなるのが普通

日本語を英語に翻訳するとだいたい長くなります。長くなると日本語を想定したデザイン上のスペースに元々の大きさでは入りきれないことが起きますので、対処が必要です。対処の方法は4つ考えられます。

長体をかける

もっともよく手軽でよく行われている方法だと思います。はみ出しがそれほど多くない場合に適しています。ただしやり過ぎると美観を損ないますのでご利用はほどほどにしたいです。

文字サイズを小さくする

こちらもはみ出しがそれほど多くない場合に利用したい方法です。文字サイズをほんの少し小さくするだけでも、全体としてかなり短縮されますので、効果抜群です。ただし文字サイズがほかの同等の要素と異なるとやはりビジュアル上問題ですし、小さくし過ぎると読みづらくなるかもしれません。

幅が狭いフォントを使う

フォントリストで名前に「Narrow」や「Condensed」がついているフォントを探してみましょう。これらは幅が狭いフォントでそれ自体長体をかけたのと同じ効果が得られます。そしてそのために作られたフォントのため、文字のカーニングがしっかりされており、長体よりもきれいな見た目になります。

英文自体を修正する

最後はもっとも難易度の高い方法ですが、英文の表現を変えたり、レイアウト上の文脈で不要な部分を削ることでデザイン上のスペースに合わせることができます。弊社はこの方法をよくとっています。ただしこの方法を使ってもはみ出すことがありますので、上記の別の方法も利用して最良の結果になるように調整しています。

以上、英語についてその概要と、機械翻訳、デザイン・外国語DTPを行う上での注意点についてお伝えしました。最後までお読みいただきありがとうございました。