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多言語ホームページってやっぱ必要?どう作ればいい?

2022年12月8日

あああああ

外国人の入国制限が撤廃され、皆さんの身近でも、最近めっきり外国人のお客様が増えているイメージがあるのではないでしょうか。

外国人のお客様を迎える施設として、ホームページの多言語化は悩ましい問題です。翻訳が絡むので制作会社にノウハウがない、翻訳コストが高いのでは、本当に効果があるのか、作ったけど更新が何年も前でとまっているなど、日本語のホームページと比べてハードルが高い印象がある方も多いはずです。

この記事ではそんな悩みを、翻訳とホームページ制作を合わせて提供する立場から解消していきたいと思います。

なお以下ではイメージが具体化するために、ホテル・旅館を例に記述していきますが、レストラン、遊園地、交通機関など、外国人のお客様をもてなす施設であれば同じ考え方ができますのでになりますので、ぜひ参考にされてください。

多言語ホームページは必要か

衣食住というくらいですから、ホテル・旅館は外国人のお客様をおもてなしする最前線です。施設の魅力を存分に伝えることができれば、紹介で他のお客様が来泊するようになり、売上拡大と、何より多くのお客様に日本を堪能していただけるようになります。

外国人のお客様が宿泊先を選ぶ際に、価格や立地等もそうですが、外国人でも泊まりやすそう、外国人をもてなす準備ができていそう、といったイメージを与えることも大事です。いかにも外国人が近寄りづらい雰囲気を醸し出していては、当然選んでもらえる機会が少なくなります。私たちが海外に出ていくときのことを考えてみると自ずとわかることだと思います。

それではどのように泊まりやすそうな雰囲気と、もてなす準備ができていることを外国人のお客様に伝えればいいのか、と考える時に、やはりお客様の言葉で書かれた案内ツール、その中でもホームページが筆頭に挙げられます。

ホームページなら日本に来る前に海外にいてもチェックすることができますし、24時間必要な情報を伝えられるからです、

でも、予約サイトからほとんど予約が入るので、施設自体のホームページを多言語化しても本当に効果があるの?と考える方もいるかもしれません。しかし私たちが海外のホテルを予約する時、やはり実際にその施設のホームページを開いてみて、どのようなところなのかを確認するのではないでしょうか。予約サイトでは詳しいことが書かれていない、もっと写真を見たい、料金を比較したい、など理由はさまざまです。

そこでチャンス到来です。予約サイトでは多くの施設が並び、ややもすれば自分の施設が埋もれがちですが、ホームページにくればこちらの独擅場です。お客様の言語で存分に施設の魅力を伝え、迎える準備ができていることを伝えることができれば、格段によい印象を与えるでしょうし、選ばれやすくなることは間違いなしでしょう。

多言語化すべき内容

多言語ホームページと言われると、日本語版のホームページの内容のまま外国語版が作られるとイメージするかもしれません。もちろん、これもやり方の1つです。しかし日本語版ホームページにあるすべての情報が外国人のお客様にとって必要かというと、そうとも限りません。

施設の魅力を伝える、外国人のお客様を迎える準備ができている、それに外国人向けの必要な案内とやりとり手段さえあれば十分親切なホームページとなるでしょう。したがってホームページの多言語化は、主に4つの部分で行われるべきです。

魅力を伝える

まず、魅力を伝える部分です。トップページのメインビジュアル、各種キャッチフレーズ、施設の特色を紹介する文章などがこれにあたります。

第一印象が非常に大事ですので、施設の魅力を訴求する文章をそれと同じくらい美しい外国語の文章に翻訳し見せることができれば非常によいイメージを与えられるでしょう。また感性の違いや訴求ポイントの変更等で、単に翻訳するのではなく、外国人向けのキャッチフレーズを新規に作成するのも有効だと思います。せっかくのイメージを壊しくないのですから、ここは人力翻訳か、外国人のライターさんに依頼したほうがいいでしょう。ここがうまくできれば、「あなたのために」ということが強調され、非常に心を動かされると思います。

迎えるための情報

ついでお部屋情報、料理メニュー、浴場・温泉の情報等、実際にお客様が利用するであろう設備も、迎える準備に関連するところですので、多言語化したほうがよいでしょう。

多くの場合、日本語ホームページでは単に情報を紹介するだけでなく、たとえばお部屋の特色や料理の特徴など、エッジの効いた文章で紹介していると思いますので、ここも人力翻訳を使ってしっかり翻訳した方がいいでしょう。

日本人なら難なくわかりますが、外国人には理解されにくい可能性がある文章の場合は、外国人向けに修正するべきです。こういうことができるのも、しつこいですが、人力翻訳ならではです。

外国人向けの案内

外国人のお客様向けのキャンペーンの案内、割引情報、季節のイベント、価格変更、営業時間の変更等も、多言語化されたホームページで必要となる部分です。こういうところは外国語に自信があるのなら、機械翻訳で対応してもいいかもしれません。しかし量がそんなにないのであれば、ミスを未然に防ぐために、やはり人力翻訳を利用してもいいでしょう。

問い合わせフォーム

外国人のお客様から外国語で問い合わせが来ると、外国語のわかるスタッフがいないと対応しづらいですよね。そんな時でもご安心ください。問い合わせは話し言葉で簡単な文章の場合がほとんどのため、Google翻訳などの機械翻訳でおおよその意味を確認することが可能です。返信も別記事で紹介した日本語を機械翻訳で英語に翻訳する時の注意点にさえ注意すれば、ほぼ間違いなく相手にわかってもらえると思います。記事は日本語から英語の場合について書かれていますが、他の言語に翻訳するも同じ要領でOKです。

せっかくの問い合わせのチャンスを逃さないためにも、問い合わせフォームも多言語対応したほうがいいでしょう。

その他は翻訳の必要なし

一方、たとえば新着情報等は、外国人のお客様に関係のない部分であれば、翻訳をする必要性は低いと思います。

宿泊約款等に関しては、長文のため、翻訳すると結構コストがかかります。幸い、弁護士の見解では宿泊約款は存在すればよく、翻訳する必要がないそうです。

何語があればいいのか

次に考える必要があるのは、どの言語で多言語ホームページを展開したらよいかについてです。

弊社のお客様では英語版だけを作成するやり方から、英語、韓国語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)まで作成するやり方まで、いろいろなパターンがあります。

これはどこのお客様をメインターゲットにしているのかによっても変わりますが、一定の教養レベル以上のお客様は英語が通じますので、最低限英語版を備えるべきでしょう。しかしやはり魅力を伝える、情緒を伝えるとなると、お客様の母国語の方が効果が甚大ですので、必要に応じて対応言語の数を増やしたいところです。たとえば2022年12月現在、韓国人のお客様がたくさん来日しているので、韓国語版を作成した方がいいかもしれません。中国語(簡体字)と中国語(繁体字)は同じ中国語でも異なる地域のお客様向けなので、たとえば台湾系のお客様が多く来る代わりに、中国系のお客様が少ないのであれば、中国語(繁体字)だけでもいいと思います。

逆に東南アジアからのお客様に目をつけているのであれば、タイ語、ベトナム語なども提供するといいかもしれません。

ただ、言語の数が増えると管理が大変になりますので、あまり増やしすぎないようにしたほうがいいかもしれません。

それほどコストはかからない?

多言語ホームページのメリットをお伝えしてきましたが、でも翻訳料が高いでしょう?と聞かれるかもしれません。でも、そんなことはありません。

メインビジュアル、キャッチフレーズ等はそうそう変わるものではないですし、お部屋情報、料理メニュー等に関しても、頻繁に変わるものではありませんので、1回翻訳しておけばかなり長持ちします。

各種案内やキャンペーンは変わる頻度が高いかもしれませんが、翻訳の基準となる文字数で考えた場合、それほど多くないはずです。

しっかり魅力を伝え、正確な情報を提供するために、すべて人力翻訳を依頼しても、多言語化する言語の数にもよりますが、数万円で済むはずで、それで外国人のお客様に長く魅力を感じてもらえるホームページが出来上がります。

多言語ホームページの作り方

多言語ホームページの必要性と提供すべき情報がわかったうえで、実際にどのようにホームページの多言語化を進めればよいのかについて考えてみたいと思います。

誰に関わってもらうのか

すでに日本語のホームページを持っていて、それを多言語化する場合は、制作会社に相談し、同一サーバー内に外国語版を作成し、配置してもらうといいでしょう。その際翻訳はウェブ制作会社に依頼するのもアリですが、できれば外国語の専門家である翻訳会社に直接依頼した方が、翻訳上で遭遇するたとえば「文章と写真だけでは的確なイメージが掴めないですが、これは実際どういう料理ですか?」と言った質問にダイレクトに答えることができますので、翻訳の質があがり、より効果の出るホームページに仕上がるはずです。(逆に間を挟むと確認が遅れたり、的確に伝えられなかったりする可能性があります。)

また制作会社での対応が難しい場合は、ドメイン(「google.com」のようなホームページの住所)の管理情報さえあれば別サーバーで同じドメインの外国語版ホームページを作成し、元のホームページにリンクするという方法もあります。たとえば弊社は実際にそうしているのですが、サーバーAには弊社の公式ホームページ「www.muchar.co.jp」を配置し、別途契約しているサーバーBには公式ブログ「blog.mulchar.co.jp」を置いています。(ちなみにブログは公式サイトにコラムという形で統合したため、「blog.mulchar.co.jp」はもう更新していません。)

まだホームページを持っていない場合は、最初から多言語ホームページを構築することをおすすめします。情報の取捨選択については翻訳の専門家にアドバイスしてもらったほうが、少ないコストで効果が出るホームページができますので、相談したほうがいいでしょう。弊社でよければ喜んで企画から制作までご協力しますのでお気軽にお問い合わせください。

完コピーかダイジェストか

さきほど言及したように、日本語版の内容を全部外国語に翻訳し、外国語版を作成するやり方もあります。余裕がある場合はこちらのほうが見た目の統一ができますし、更新する際に日本語版のどこが外国版のどこに当たるのかすぐわかるので管理もしやすいでしょう。ただ、コストが嵩む、情報が多すぎて更新が追いつかないといった不便さを感じるかもしれません。

一方、外国人のお客様に必要な情報に絞って外国語版ホームページを作成する場合は、コストが低くなり、外国人のお客様に必要のない情報を提供しないためより伝わりやすいというメリットがありますが、日本語版との見た目の統一が図りにくくなる可能性があります。実際、日本語版のホームページは立派ですが、外国語版のホームページはペラ1枚で見た目も非常にシンプル、というケースも多々あります。私が外国人観光客ならちょっと寂しいな、と思うかもれません。

提供する情報の量が絞られても、見た目に統一感を持たせ、外国人のお客様に明らかな落差を感じさせないようにしたいところです。

多言語ホームページの運用

ホームページはただ作って終わりではなく、しっかり運用していくことも大事です。適時に更新を行い、ホームページを生きた状態にしておくことが、情報提供の面だけでなく、検索順位の維持においても重要です。

外国人のお客様に関わる部分、つまり多言語ホームページで言えば、外国人向けのお知らせや、メニュー変更などは都度翻訳したほうがいいでしょう。無機質な内容であれば機械翻訳でちゃちゃっとやる手もありますが、間違ったら困る内容であれば、やはり人力翻訳の方が安全です。機械翻訳のようにリアルタイムでというわけには行きませんが、少ない内容であれば当日か翌日までに翻訳が終わるはずです。

お客様とやりとりをする必要がある場合は、前記の問い合わせ対応のところに詳しく書いたので改めてご参照いただきたいと思います。

以上、ホテル・旅館様のホームページ多言語化の必要性と注意すべき点についてお伝えしました。ご不明のところがありましたら質問を受け付けますのでお気軽にご連絡ください。もちろん無料でご相談に応じます。

最後までお読みいただきありがとうございました。